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脅迫性障害の事例

25歳 女性 学生

主訴

自分の排せつ物が汚くて、排泄のたびにシャワーを浴びてします。
17歳のときから排泄物が汚く感じ、最初は着替えをして手を洗うだけで済んでいましたが、20歳を超えたくらいからシャワー室を隅々まで洗うくせが出てきました。シャワーに1時間くらいかかって、浴びた後も母に奇麗になっているか、自分は洗う順番を守って洗っていたかチェックしてもらうなど、大変な手間がかかっていました。

治療をして最初の気分はどうでしたか?

自分が特別な病気ではないと分かったときが安心でした。ネットで調べて治療法や対処法も確立されていることに安心感を感じ、近所の心療内科を受診しました。

御家族の反応はどうでしたか?

私は強迫性障害という診断を受け、治療にはどうしても家族の理解と協力が必要でした。家族への理解が私の治療の足がかりになりましたね。両親は私の儀式的な行動にずっと付き合ってくれていたので、大変な思いをしたと思います。

セラピーはどうでしたか?

行動療法というセラピーです。勇気を出してセラピストさんと一緒に行いました。その結果、徐々に手洗いの回数や行動自体がなくなり、母の話では9割はよくなったといっています。治療中思ったことは「ちゃんと治す方法がある、『自分は治るという強い気持ち』を持ち、通い続けること」。大変な思いをすることもたくさんありましたが、ひとつまたひとつと行動療法にチャレンジし成功したときの気持ちは何にも変え難い達成感がありました。

セラピーはどうでしたか?

あるがままに受け流しています。強迫観念の浮かぶまま、任せること。とても怖いことですが、結局それが一番楽になる方法でした。

35歳 女性 主婦 結婚5年目 娘5歳

主訴

主人とは常に喧嘩が絶えません。こないだも朝、お味噌汁こぼして泣いてる娘ほったらかしで口喧嘩して、主人が出社するまでずっと怒ってました。わたしだけになったときに、ああ何してるんだろうって。こんなはずじゃなかった。もう喧嘩はしたくない。主人と別れたいです。でも、娘もいるし、どうしたらいいか。
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2年前から夫の帰宅が遅くなり、携帯電話での通話も繋がらないことが多くなった。
浮気を疑い、たまたま夫が忘れていた携帯をチェックしようとするが、暗証番号があり見ることができずにいた。ある夜、夫が電話で女性と話していた会話を聞いてしまい、問い詰めたところ同僚の女性との浮気が発覚。双方の両親を含めた家族会議を2カ月間に渡り数回行い、夫は「もう会わない。連絡もとらない。」と約束する。
最近になって再び不審な電話や行き先不明の外出が数回生じ、夫の携帯を調べようとしたところ、夫に見つかり「お前は俺を信じられないのか」と言われてしまったため、それ以上問い詰めることが出来なくなってしまった。その後、なにかと口論が絶えず朝から寝るまでちょっとしたことで騒ぎになる。何度か双方の両親に仲裁に入ってもらうこともあったが、やっぱり二人きりになると口論が始まってしまう。

治療をして最初の気分はどうでしたか?

言いたいことが言えました。すっきり。両親を交えた話し合いだと、やっぱりどちらかの意見に偏っていって釈然としないことが多くって、言いたいこともだんだん感情的になって言えない。セラピストさんはどちらにも偏らず中心に話をもっていって、少しずつですがいいたことが感情的にならず話せました。

御家族の反応はどうでしたか?

なにかワークのようなものをやったり、夫婦間で約束をしたり、様々な話をしました。「娘の前で喧嘩をしない」とか「夜11時以降お互いに携帯は使用しない」とか。ワークでは、お互いの持っている価値観の優先順位を付けて分かち合うワークが記憶に残ってます。それでわかったのは主人の価値観。優先順位は仕事が2番目でわたしが3番目なのか、おいおいと(笑)。

セラピーはどうでしたか?

月に1度ペースで、全部で9~10回くらい行いました。

セラピーはどうでしたか?

話合いは継続して続きますね。浮気のこともありますし。決着つけなきゃと思っています。
ただ、価値観のワークで分かったこと私も主人も共通して娘のことが1番目であったこと、そして、お互い相手も娘が一番だろうと予想していたことはちょっぴり嬉しかったですけどね。離婚するかしないかは二人で話し合って決めます。

35歳 男性 職業:営業

主訴

5年前に転職。
仕事量が増え徐々に夜に眠れないなどの不眠症状が出現しはじめる。
社内での業務が増えるにつれ、人の話が頭に入らない、仕事にやりがいを感じないことが多くなる。
時折、朝起きた時に倦怠感があり動きたくても動けない。出社するのが億劫になる。頑張って出勤してみるが、電車にのるも途中下車して引き返してしまった。
食事をしても砂を食べているような感触しかない。食欲がなく、そのせいで体重が一カ月に5キロ減った。食事は夜のみである。
帰り際にマージャンをして随分と散財していたが、それも無くなった。それが逆に無くなったことが虚しい。
異常に感じた同居している女性が彼を無理やり引っ張るように心療内科を受診させ、うつ病と診断された。

うつ病と診断されてから、どのようにお過ごしでしたか?

休職し、家で自分は寝てばかりの生活になりました。考えることは常に社会の役に立たない、申し訳ない。この世に自分はいらない存在だと思い、虚しくて泣いていることが多かったです。外にも出たくないで一日ひたすら寝ていました

カウンセリングはどのように役立ちましたか?

最初は話すことが億劫で無言が多かったです。ほとんどセラピストさんと話していなかったんじゃないかな(笑)徐々に復帰が見えるくらいの時期になって、自分は電車にも乗るのが怖い、同僚に会うのも怖い、社会そのものが怖くなってきました。段階的に慣らしていくプログラムをセラピストと組み、最初は最寄りの駅まで、次は切符を買う、次はホームまで、といったように一緒に動き出しました。

本当に効果あった?

復帰はひとりでするより早まったんじゃないでしょうか。
それと、再び同じ状態になっても大丈夫っていう安心感もあるかなぁ。